
「教員になる」——それは、物心ついた頃から抱いていた私の将来の夢でした。将来の職業などまだ分かるはずもない年齢でしたが、不思議とその答えだけは心にしっくりきていたのです。1996年生まれの私は、きっと5年後も10年後も、教卓に立ち、生徒に人生のヒントを与えるような先生を理想像として思い描いていることでしょう。
一方で、既存の義務教育における、画一的で一辺倒な“ものさし”には違和感を覚えてきました。私は幸いにも、素晴らしい先生方に出会うことができましたが、共通していたのは皆「変わった」先生だったという点です。彼らは皆、自分自身の“ものさし”を持っていました。しかし、こうした出会いはあくまで運任せ。いわば“先生ガチャ”で、子どもたちの未来が左右されてしまっていいのだろうか——そんな疑問は、やがて確信へと変わっていきました。
2019年に東洋大学を卒業した私は、現在、外資系メディア企業で営業マネージャーを務めています。肩書きだけ見れば立派かもしれませんが、実際はアメリカ本社の日本支社で働く「社畜」です。これは卑下でも自虐でもなく、サラリーマンとしての現実を素直に表現したものです。そして、実は学校の先生もまた“社畜”である側面を持っていると私は思います。
ONE PIECEの海軍大将・黄猿が言った「わっしは社畜だよ」というセリフ。社会人生活6年目の今、私はこの言葉に強く共感しています。では、黄猿がもし過去に戻れるとしたら、再び同じ道を選ぶのでしょうか?
そして、私自身はどうか。社会人1年目からやり直せるとしたら、今のキャリアを再び選ぶでしょうか? あなたが高校1年生、小学6年生に戻れるとしたら、何をやり直したいですか?
過去は変えられません。しかし、“今”の選択は自分の手で変えられます。そして、その行動の積み重ねが、未来の自分を形づくっていきます。10年後の自分を想像し、その視点で今の自分を見つめる。そして「10年前に戻れるとしたら、何をやり直したいか?」と自問し続けること。そこには、あなたを突き動かす原動力——本当にやりたいことの本質が眠っているはずです。
私の場合は、やはり「教育を変えたい」という想いにたどり着きました。そしてそれは、インターネットという武器を使えば、既存の制度に縛られずに実現できると確信しています。
近年、YouTubeなどで成功した起業家やインフルエンサーのストーリーが多く語られています。しかし、彼らの多くは、幼少期を海外で過ごしたり、名門校出身だったり、裕福な家庭に生まれた人々です。もちろん、そうした成功談は素晴らしく、尊敬に値するものですが、全ての人にとって参考になるとは限りません。
私は東京都板橋区小豆沢で生まれ、高卒の両親のもと、4人兄弟の長男として育ちました。父は高校卒業後、職業訓練校を経て就職し、以来一つの会社で地道に働き続けてきました。母親は専業主婦兼パートで工面しながら、時には厳しく、愛情をたくさん注いでくれました。そんな両親は、兄弟全員を大学に進学させるという並々ならぬ努力を重ねてくれました。水泳、柔道、体操、そして高校受験前の塾通いなど、決して安くない月謝のかかる習い事にも惜しみなく機会を与えてくれたことに、今でも感謝の気持ちでいっぱいです。
毎年欠かさず行っていた家族旅行や、何気ない日常の中にある温かさ——そうした家庭の中で育ててもらった私は、本当に恵まれていたと思います。学歴や家柄で語られる「エリート」には当てはまらないかもしれませんが、それでも私は、自分の家族のあり方を心から誇りに思っています。
では、「エリート」とは一体なんでしょう? 学歴や家柄に基づく優劣の価値観は、無意識のうちに私たちの中に刷り込まれてきました。しかし、これからの時代において、そのような固定観念に縛られる必要はありません。いや、まずは、固定概念に縛られていたという自覚を持つことから始まるのかもしれません。自分自身の“ものさし”で物事を判断し、誇りを持って、自らの道を切り拓いていく——そんな生き方がもっと評価されるべきだと私は思います。
このメディア「Vank.jp」では、学歴や出自に関係なく、自分の努力と挑戦で未来を切り拓いた人々のリアルなストーリーを発信していきます。ここで紹介するのは、特別な環境ではなく、ごく普通のスタート地点から成長を遂げた挑戦者たちの姿です。
「自分にもできるかもしれない」——そう感じてもらえるきっかけを、あなたに届けられたら嬉しいです。
Vank.jp 管理人 宮原 礁太